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ニュースレター 2021.10.07

製造業におけるIoT活用検証 ~生産ラインにおける品質チェックをシステム化~

製造業でのIoT活用とは?

IoTとは|Internet of Things(モノのインターネット) の意味

IoTとは「Internet of Things」の略称で「モノのインターネット」と訳され、モノがインターネットを経由して通信することを意味します。
かつてインターネットはコンピュータ同士(主にパソコンやサーバー等のIT関連機器)を接続するためのものでしたが、現代ではスマートフォンなどの端末やテレビ、デジタルカメラ、スマートスピーカーなどのデジタル情報家電を同時にインターネットに接続し、データ送受信や遠隔監視といった操作ができるようになりました。
今までインターネットにつながっていなかったモノをつなぐことをIoT:Internet of Things(モノのインターネット)と呼んでいます。

IoTを活用することで、さまざまなモノ・機械の動きや人の行動といった膨大な情報を可視化し、活用することが可能になります。
今ではさまざま企業が、業務を可視化し効率化するためにIoTの導入を検討しています。

その中でも今回は「製造業」にフォーカスしてご紹介させていただきます。

製造業にIoTを導入することのメリット

製造業とIoTは無縁だと考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はIoTを導入することにはさまざまなメリットがあります。

IoTでは膨大な情報を可視化できるため、製造のための機器・設備・作業のデータを収集して分析することができます。

また、遠隔操作が可能になるため、現場にいなくても機器状態の確認や万一の際のフォローをすることが可能です。
例えば、休日や夜間に無人で機械を動かす際、リモートで機器が正常に動いているかを確認できます。
そして異常を検知するとその情報を担当者に知らせ、担当者が遠隔操作で機器の停止を行うことができます。

他にも、手作業で行っていたEXCELへの入力作業や目視の点検などをIoT化することで、人的ミスの予防や作業負荷の軽減、安定した質の確保(生産管理)にも繋がります。

製造業へのIoT導入に関する検証作業の実施

当社が実施したIoT導入に関する検証作業内容をご紹介します。

検証の概要

金属板を加工し、金属パーツを製造するお客様をターゲットに検証作業を実施しました。

<製造段階における課題>
①万一不具合が発生した場合、ロット単位でリコールになってしまう
②素材となる金属板を目視で品質チェックするため人的ミスが起きる可能性がある

本課題を解決するために、IoTを活用した品質チェック業務の効率化に関する検証作業を実施することとしました。

<製造工程イメージ:金属板から金属パーツを製造>

課題に対するIoT活用方法

2つの課題に対し、以下のIoT活用を想定・検証しました。

①金属板を監視するカメラを設置し、画像で判断が可能な異常(変色・曇り等)を検知した場合は通知する機能を設定
②環境センサを設置し、温度や湿度などの環境情報を収集(温度が高いと異常が発生しやすい等の条件を分析するための情報活用を実施)

 

検証結果

実際のIoT環境の検証を実施し、以下の確認ができました。

①工場内の温度・湿度の定期的な取得
②カメラを用いた金属板の異常検知が問題なく稼働可能
③IoT基盤を利用した、基幹システムへのデータ連携が可能

検証結果を踏まえてのご提案

このシステムを活用することで金属加工の作業に限らず、あらゆる製造工程における品質チェックの精度向上と、
作業員の負荷軽減につなげることが可能です。

今後の展望

①SAP Manufacturing Integration and Intelligence(SAP MII)だけではなく、SAP Business Technology Platform (SAP BTP)を利用した効率化の実施
②Microsoft クラウドアプリケーションへのデータ連携など、連携先の多種化を実施

最後に

今回は製造業におけるIoTの活用について紹介させていただきました。
製造業へのIoT導入のメリットや具体的な環境イメージをご理解いただけましたら幸いです。
業務の効率化・負荷軽減などお考えのお客様がいらっしゃいましたら、是非、弊社へご相談下さい。

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